前回は主にApple Watch Series7 HERMESエディションを手に入れた経緯について記載したわけだけど、今回は印象(Series4目線)とか使ってみての感想などについて、昨日の今日なので暫定的ではあるけれど、書いておきたいと思う。
■ディスプレイの大型化
まずSeries4(5、6からも)から20%拡大したとされるディスプレイだけど、ボクは元々大きなディスプレイが大好きなのでこの大型化はかなり嬉しい。
Series2からSeries4に乗り換えた理由もディスプレイの拡大があった事が後押しの一つだったし、先のiPhone13 Pro MaxだってそうだしiPad Pro12.9インチもディスプレイが大きいから選んだのだ。
iPadやiPhoneの場合は写真や動画を快適に見るのが主な目的となるが、小さいApple Watchだと文字やボタンを大きくして操作感や見やすさを向上することが目的となる。
特にコンプリケーションの文字や画面をチラ見した際の視認性はかなり向上していて、車や自転車に乗ってる時なんかはApple Watchを凝視はできないので結構助かっている。
Series4と比べたらケースサイズは縦に1mm長くなっただけだけど、実物見てるとそれに合わせてフレーム幅が狭くなったのがケースサイズより効いていて、なんなら横からでもディスプレイが確認できますよ位に広がっているのが分かる。
ただケースの大きさはそろそろ限界かなと思える。
まぁどう言うデザインにするかにもよるけど、次に拡大するなら横幅なのかな。
Apple Watchもシリーズ的に「7」を数えるまでに来たので、iPhoneやiPadライクにPro版やMaxなんて出てきそうな時期に入ったのかなと思う。
でも高いモデルはPro版しかなくなっちゃうんだろうな。
アルミモデルは無印版とPro版でステンレスモデル以上はPro版のみ的なね。
■ディスプレイの常時点灯
これもディスプレイ大型化と並んでボクにとっては大きな進化だ。
しかもSeries6と比べても屋内で70%明るいってんだからスゴい。
前回も書いたようにApple Watch Series2の頃から常に時間を確認できないのは時計とは言えないと思っていたので、これでやっとボクにとってApple Watchは時計と呼べるようになったのだと思う。
前モデルからの明るさアップについては常時点灯が初めてなので比較のしようがないんだけど、常時点灯モードになっても色は付いたままのものとか、線画になるのとか、反転するとか、黒バックになるとか制御が細かいんだね。
常時点灯の明るさについては部屋の中である程度の明るさがあれば視認性に問題ないレベルかな。
コンプリケーションまで確認しようとすると無理が出てくるけど。
手首をクルッとして通常点灯になればSeries4もSeries7も変わりはしないので、常時点灯を必須とするかはユーザがApple Watchを時計として見てるのかガジェットの一種として見てるかによってだとは思う。
ただボクには必須の機能だ。
■超高速充電
Series4との比較だけど確かに超早くなった。
ボクの場合は睡眠ログを取得しているので、Apple Watchを外しているのはお風呂に入ってから寝るまでの少しの時間で、この時間だけ充電を行なっているわけなんだけど、Series4の時は寝る直前まで掛かっていた満充電がSeries7だと23%位からなら1時間程で充電が完了する。
まだ使って間もないからSeries7の常時点灯してのバッテリーのもちと、この超高速な充電機能で全体のバッテリー管理にどれほどの恩恵があるかの相関関係は分からないんだけど、特にSeries4は電池のもちがApple Watch史上最も良いと思われるのでユーザにとってどっちが良いのかはしばらく使わないと判断はできない。
ただ、充電時間に焦点を絞ればSeries7の超高速充電はボクのように活動ログを取得しているユーザには有難い存在だと思う。
Series4で使っていたApple Watch用の充電台も新しい充電コードで使えたので問題なし。
USBーCの充電器をひとつ常時占有してしまうのはいたしかなないとこか。
■ワークアウトのサイクリング自動検知
Series4でも設定項目の中にはあったけど、うまく働いてなかった機能がこの自動検知だ。
ボクのApple Watch固有の現象かも知れないが、信号待ちなどの自動一時停止や自動開始は1秒以下の単位で検知してくれて便利だったんだけど、ワークアウトするのに自転車で走り出して設定を忘れてしまって記録なしで帰ってくるって事や途中で気付くなんて事が多々あったから、これが正常に機能してくれると超絶に便利だ。
Series7着けて最初にVanMoofで乗り出した時(前回書いた銀座のエルメス行く時)もワークアウトをスタートするのを忘れたんだけど、途中で自動検知してくれてありがたかった。
■新しい文字盤
Series7のディスプレイ拡大に伴って新しく追加された文字盤がいくつかあるが、その中でも輪郭って言う文字盤(Youtubeでよく出てくるやつ)がデザイン性も優れていて素晴らしい出来だと思う。
タップするとグニュグニュと動くところなんかはAppleらしくて好き。
欲を言えばHERMESのにもフレームレスに合わせてもっと攻めの文字盤が欲しかったところだ。
ただ、Appleオリジナルの文字盤(エルメス限定じゃなく)でもHERMESって文字色があるのがステキ過ぎる。今回からかは分からないけどエルメスオレンジがどの文字盤でも選べるのはユーザとして喜ばしいのではないかと思う。
■血中酸素ウェルネス
これに関してはすぐに役立つものではないけれど、活動ログと同様に積み重ねていって意味を持ってくれればと思う。
コロナでも役立つみたいだからそんな事考えたくもないけど一応安心ではある。
測ってみると99%とか98%とか悪い時でも92%となっていたので現状の健康状態は良好ってとこかな。
ちなみに92%だったのは夜中の4時ごろだったので寝てる時に無意識で時計がズレた可能性もあると思っている。正確に測るにはAppleが推奨するやり方で行うべきだろう。
■エルメスのバンドについて
HERMESエディション購入したらこれに触れないわけにはいかない、ってか時計はApple製だけどバンドは紛れもなくエルメス製(フランスmade)なのでこっちに価値があるんじゃないかと思ったりしている。
んで、エルメスの革バンドはレビューも多いし何となく想像つくと思うので、ここではジャンピングシンプルトゥールのオレンジバンドについての印象を残しておきたいと思う。
ジャンピングシンプルトゥール自体は以前からあったと思うんだけど、「New」となっているのでオレンジとライムが新しいカラーってことだろう。
Web上と実際の色が違う事は多々あるけど、このバンドについてはほぼ同じと思っていいだろうと思う。
ただ質感は触ってみないと分からないタイプのバンドで、一般的に販売されているナイロン製のApple Watchバンドとは肉厚がまったく違い、時計のバンドとは思えないほどにずいぶん織がしっかりした質感になっている。
ナイロンバンドで3万越え!って思う(実際そうなんだけどね笑)けど、実物を見るとさすがはエルメス製品と納得してしまう仕上がりになってたりする。
発色も特にライムのがキレイでボクは銀座のショップで店員さんを前にかなり迷ってしまったほど。
ちなみにエルメス銀座で説明してくれたところによると、穴は開けられないそうなので購入時にはサイズに注意が必要だと思う。(結構サイズは大きくてボクで最後から2番目程度)
実はこのバンドにはちょっとした遊び心が隠れていて、前回も書いた織に『H』のマークがあるのと、時計を着けて自分で見てる分にはオレンジのバンドにベージュのラインが入ったように見えるんだけど、反対から(相手側から)見ると色が反転してベージュカラーのバンドにオレンジのラインと『H』マークが入ってるように見える仕掛けがある。
Apple Watchのバンド上下の色が違うのはエルメスではお得意なので、このジャンピングシンプルトゥールでも用いたのだろう。
革バンドについてもちょっとだけ書くと、ボクのブルー・ランとエトゥープでは革の柔らかさが違っていて、エトゥープのが断然柔らかく手にもまとわりつく様な質感であるのに対して、ブルー・ランはしっかりとした革素材(比べれば)になっていた。
どっちが心地よいかはその人次第だろうけど、ボク的にはエトゥープの柔らかい感じがエルメスっぽいなーと思っている。
■ HERMESエディションの効能
単なるガジェットに過ぎないAppleの製品でブランド論的な話はどうかと思うんだけど、エルメスモデルは売り切れになるほどかなり人気があるみたいだし、エディションとしてApple Watchには昔から存在しているので避けては通れない話なのかと思っている。
基本的にApple Watch(どのモデルでも)には古いシリーズからある種のアイコン的なものがあって、常時点灯ではないSeries4以下の真っ黒な画面のApple Watchを着けてる人を見ても「ああ、この人Apple Watch使ってんだ、へー」くらいに思う。
だからこの人はこういう人だとかはないけど、Appleが好きなんだなとかは思うし、ケースがステンレス製だったり、ちょっとバンドに凝った人が居れば結構ファッションにもこだわりのある人なのかなぁと思う時もある。
そんなApple Watchだけど、そこに HERMESのネームタグが付いて機能は変わらないけど文字盤が独自のものを選択できるようになりバンドがエルメス製になる事によってどんな意味を持つのか?
結論的には他人にとってはどうでも良いことで、自分にとってもいつもはビームスの1万円のシャツ着てるけど、今日はFrank&Eileenで購入した3万円のシャツで出掛けたら気分が上がった程度の事であり、人は気付きもしないし、Frank&Eileenだから良い匂いがするわけでもない。
Apple Watch HERMESエディションも同様に自己満足に過ぎない。
ただ相手が HERMESだけに隠れたオシャレ感は相当レベルアップしているので、Frank&Eileenのシャツどころではない気持ちの盛り上がりは確実にある。
HERMESエディションを購入する事(購入から開封過程も含めて)に意味があるとすればそこだと思う。
今回も普段はひとりでなんて絶対に行かない銀座のエルメスショップに行った訳で、日常とは違う体験ができて気分も上がった。
ハイブランドショップなんていつから行ってないかなぁと考えてたんだけど、ルイヴィトンに彼女と行った(財布の修理だったけど笑)のと、シャネルにも行ったんだけどこれも彼女のパンプスを一緒に買いに行った程度だから自分の物を購入しに行ったのはおそらくは中学か高校以来だと思う。
あ、紀尾井町時代のブルガリ(とっくの昔になくなってるけど)と二子玉のロレックスはあったな。。。
いずれにしても年単位で久しぶりに非日常な出来事だったわけだ。
開封作業でもいつものApple製品とは違うドキドキ感があったし、セットアップから違う画面も出てきたりで、何とも言えない高揚感を味わえた。
そして前回にも書いたけど今回のApple Watch HERMESエディションはボクにとって人生の記念品として購入した経緯もあるので、その足跡を残すためにもインパクトがあって印象に深く残る様な買い物にしたかったし、そう言う意味でもHERMESというブランドを選択したのは正解だったと思っている。
ごく一部の人を除けばハイブランドってこういう特別な時のためにあるもんだと思うし。
時計で行うファッションはスパイス的な物なので洋服や靴で相手に与える事を第一印象とするならば、時計はその面積からも第二、第三印象程度ではあるけれど、そこに小さなHERMESが控えているのはステキな事なんじゃないかなと勝手に思っている。
Apple Watch HERMESエディションと言っても所詮はAppleのスマートウォッチのひとつのバリエーションに変わりはなくエルメスの時計ではないけれど、Appleの時計が付いたエルメスのアクセサリーの一種と言う解釈は可能だから。
最後はブランドファッション論的になっちゃったけど、以上が今回Apple Watch Series7 HERMESを購入した感想になる。
Apple Watchを人に薦められるかと言えばiPhoneユーザは買った方がいいと思うし、それがSeries7でなくても構わないから体験した方がいいよって言ってあげたいかな。
ボクの会社の中でもこいつは買わないだろうって思ってたヤツが「SEを購入しました」と、Web会議で言ってたくらいだから確実にApple Watchやスマートウォッチの裾野は広がっていると感じる今日この頃だ。